VGC2020(ランクバトルシリーズ4)日本一決定戦予選備忘録
2020/6/26-29に行われた日本一決定戦予選の使用構築と作成経緯、反省点について、このルールがもう終わることと、いい構築の組み方ができていたと感じたので今後のために書き残しておこうと思います。
構築名をつけるなら「ゴリランダーグッドスタッフ」
ドラパルト:167-189-96-x-96-190
サマヨール:147-x-159-x-191-27
バンギラス:205-157-130-161-120-59
ガオガエン:200-154-123-x-126-82
ゴリランダー:195-194-110-x-103-105
ミロカロス:199-x-114-154-146-102
~構築の経緯~
DLCの追加要素として明らかに群を抜いて強そうだと思ったのがゴリランダーのグラススライダーだった。もともと2018ルールでカプ・ブルルをいれたサイクルパを愛用しており、ゴリランダーの夢特性が解禁された時点でウッドホーン的な技があれば同じようなことができるのになあ…とか思っていた。そしたら、DLCでいきなりわけわからんくらい強い技を習得していた。カプ・ブルルは相手の技を一回受けてウッドホーンで回復することでサイクルを有利に進めていたが、ゴリランダーはブルルのウッドホーンとほぼ同じ威力の技を先制で打つことができるので、弱いわけがない。
ということで、これを軸にしたサイクル系のパーティを組むかと考えた。最初はゴリランダーにチョッキ、アシレーヌに珠を持たせて、
みたいなのが強いんじゃないかと思って回してみた。しかし、相手にもガオガエンをくるくるされてグラスフィールドで回復されるため、サイクル戦が長引いて泥仕合になることが多かった。また、エルフエースバーン系統の前のめり構築も辛くサイクルに寄せ切るのは難しいと感じていた。
そんなときにダメ計をいろいろ回していて鉢巻ゴリランダーがすべてを倒しきる力を持っていることに気が付いた。さらにサマヨールの「てだすけ」を合わせることでわけのわからない火力が"先制で"打てることに気が付き、構築の軸を「すべてを高火力グラススライダーの圏内に入れる」ことに切り替えた。そして、これを達成するためにはスリップダメージを入れ続ければよいので、キョダイゴクエンあるいはキョダイフンセキと組み合わせようと考えた。
実際使ってみてなかなか強かったのだが、上はエースバーン+バンギラス、下は単純にバンギラスが重かった。また、ダイマックスエースがほぼ固定されてしまうことから、いずれも安定性に欠けると感じてしまった。
そんなときに、2018年のルールでサイクルの中でZ技によって相手の主力を倒してサイクルを有利に回すという動きが強かったことを思い出した。これと似たようなことが手助け鉢巻グラススライダーでできるのではないかと考えた。そこで、構築の軸を「サイクルのどこかで高火力グラススライダーを打ち込んでサイクルを有利に進める」ことに変更し、上記のサイクルパのゴリランダーを鉢巻にした。さらに、相手の威嚇が面倒なのでアシレーヌをミロカロスに変更して、
とした。これにより、バンドリ系統、ラプラス系統、ミミドラパ系統などには安定して勝てるようになった。この4体で明確に対処しきれないのがストリンダーやウオノラゴンが入っているタイプのエルフエースバーン構築でこれに対する解答を探していたところドラパルトが当てはまった。ガオガエンと合わせることでエースバーンにデバフを与え続けてダイマターンを枯らし、最終的にゴリランダーで締めるというプランが取れるようになった。
そして最後の枠は非常に悩んだ。重いかなと感じていたのはジュラルドンとリザードン系統(というよりフシギバナ)であった。ただフシギバナはドラパルトがラムのみ持っているし、エースバーン系統に勝てなさそうなのであまりいないのではないかと考え、汎用性が高く、相手のゴリランダーにも強いダイマエースであるピントレンズキッスを採用した。メインロムはこれで潜っていたのだが、思ったよりもフシギバナが多く、これはまずいと思い、トゲキッスをバンギラスに変更した。正直この枠はあっているのかいまだにわからない。もう少しうまい具合にフシギバナの処理ができれば、さらなる改良が見込めると思っている。
~個別~
耐久値について:フシギバナのヘドロ爆弾耐え。ラスト11対面で満タンから1回耐えて下から鉢巻叩き落とす打てればいいかなって思っていた。
技について:草技はグラススライダーのみとした。上からウッドハンマーを打たせてくれる相手など基本存在しないし、HPを非常に大事にしたいポケモンなのでできれば打ちたくない。鉢巻とんぼで相手の裏に負荷かけながらドラパルトを出していく立ち回りが気持ちいい。
グラススライダーについて:対戦中常にあとどれくらいダメージを入れればグラススライダー圏内になるのかを意識しながら戦っていた。なので下記の画面を常に用意しておいた。6割削ったらドラパも圏内らしい。やば
ダイマしててもワンパン
てだすけでダイマワンパン
通常時ナイトヘッドと合わせて
通常時ワンパン(あくタイプとかのとき)
などなどこれらを意識しながら戦うと終盤の詰めの時に楽になる。サマヨールが暇なときに適当に打つナイトヘッドが実はとても大事だったりする。
耐久値について:アイアントの-1ダイロック耐え。あとは2018の時の流用。
技について:とんぼ返りか捨て台詞で悩んでいたのだが、サマヨールのナイトヘッドが重要なようにガオガエンのとんぼ返りも重要だと気付いた。
技について:ジュラルドンに対する対抗策としてのマッドショットだったが、回していく中でラプラスやブリムオンの隣に打ち続けるのも強いことが分かった。グラスフィールドがあるおかげでダイマが切れた後も結構場に残れるので守るをいれた。
耐久値について:トリル下で動かすことが多いのでコータスやアシレーヌを意識してD厚め。
やっぱりてだすけがとても強かった。立ち回りの幅がとても広がる良い技であることを再認識した。
技について:ダイジェットとダイスチルで迷っていたが隣にいるガエンとゴリラはすぐにとんぼで帰ってしまうのでダイスチルを採用。Bが上がるとグラスフィールドもあるおかげで結構場持ちがよい。
対エースバーンはダイドラグーン+グラススライダーで倒すことを目指す。VGC2020ルールで初めてドラパルトをちゃんと使ったがさすがに強かった。ラムのみでもこんなに強く感じるのだから珠持ってたらやばそうと思った。
ジュラルドンを意識した特殊バンギ。トゲキッスやコータスといった役割対象から飛んでくる欠伸が面倒だったのでダイサンダーを採用。想定通りの活躍はしてくれたが、想定内の活躍しかしてくれなかったという印象。この枠はヌメルゴンとかでもいいのかなーとか思ったりした。
~選出と立ち回り~
ダイマエースのどれか1匹と
対晴れにはゴリランダー抜いてバンギドラパといった感じ。
立ち回りは先ほど示した通り「サイクルのどこかで高火力グラススライダーを打ち込んで相手の核を倒す」という方針。こちらのダイマエースが相手のダイマエースに弱くても後ろのゴリランダーで縛れるならよいというくらいの感じで立ち回った。例えば相手のミロカロスやアシレーヌには積極的にダイマを切ってほしいのでドラパをダイマさせて相手のダイマを誘発させたりとか。
ちなみに一番勝てない並びは(とぐろのほう)
ドラパルトでデバフかけにくいし、ガエンもゴリランダーも出しにくい。トリルしようと思ったら眠らされる。という感じで2回くらい負けた。
~その他雑感、当日の思い出~
・最終日の深夜4時ぐらいにサブロム40戦目に1782同士のマッチングをし、
相手:体力黄色ゲージの+体力半分くらいの最遅ダイマ、裏満タン
自分:体力黄色ゲージの+体力満タン最遅ダイマ
トリル最終ターン、グラスフィールドという状況で相手のグラススライダー+ダイフェアリーバンギ集中を読み切ってドラゴンアローとダイウォールを選択してゴリラを処理、その後バンギが雪崩をしっかり4回全部当ててくれてうおおおおお!!!となった。その時点で19位とかだったのでいったんやめた。結構抜かれてくだろうけどボーダーくらいにはいくだろと思っていたら見る見るうちに抜かれて行って8時半とかで57位にまでなっていた。4時から8時の間はメインロムを上げていったのだが、8時台にあたる1700台が相性不利なパーティばかりだったので、今からサブロム潜っても負ける可能性が高いと判断して、残り時間はお祈りの時間にあてることにした。8:30→57位、8:45→58位、8:55→57位!?、8:59→58位と推移していった(あと5分で死んでいった人かわいそう…)。
追記:結局59位だった。
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SDで練習ができず、練習の場がランクマしかなかったので、環境を見るために1週間前からランクマで練習していた。ただ、1人で潜るだけでは情報量が足りず、もっと上位構築を見たいと思ってキヌガワの生放送で上位構築を見ていた。すると、上記のような構築が何回も出てきていて、なんか共有なのかなーと思いこの系統に対してのシミュレーションを何度も行った。基本的にはと出してエースバーンにデバフを与えていけば勝てる相手なのだがジュラルドンがいるパターンだけ→とする必要がある。ただ、そうなるとゴリランダーとストリンダーが出てきた場合に少しきつい展開となるため、ジュラルドンがいないことを願っていた。実際にはジュラルドンとゴリランダーがいないタイプの構築が採用された?ため、5, 6回当たって全勝できた。1700台でも数回マッチングしたので非常に運がよかったと思う。
・今大会のハイライトはメインロムで1700くらいの時に当たった1790の方との試合
(多分こんな感じ)
選出画面を見たときに相性不利すぎておわったと思った。ただ、負けたらサブロムの順位も下がってしまうので負けるわけにはいかず、相手の選出と行動を一点読みすることにした。こちらに全体的に刺さっているリザは確実に出てきて、火力補佐のためにコータス、こちらのバンギをケアするために裏にゴリランダーが控えているような選出になると考えた。これに対して裏から出てくるゴリランダーに対してダイアイスを当てて倒すことができればミロカロスを通して勝つことができると思った。なので初手のコータスを引かせてゴリランダーが出てくるようにミロカロスドラパルトを初手に裏にゴリラガエンを控えさせておくことにした。
初手:相手、自分
ノータイムでダイアイスをコータス方向に、チョッキで耐えられることをケアしてゴーストダイブをコータス方向に重ねた。するとコータスがバックしてゴリランダーが!!!ダイアイスが見事にブチ当たってゴリランダーをワンパンした。この瞬間、朝4時にも関わらず、おもいっきり叫んでしまった。さらにリザはダイジェットをドラパルト方向に打ってきており、初手で完全に勝負が決まった。サブロムの順位を1つ死守することができたのでとてもうれしかった。
・ヨロイ図鑑追加後の環境でもいけるっしょと思っていたが、新要素のポリゴン2とモロバレルがサマヨ系のサイクルだといずれもきついので今後もこのままというわけにはいかなさそう。
・PJNOを見た感じ、結構似たようなパーティもあって自分の構築選択は間違っていなかったと知ってうれしかった。
こんな感じで今回はしっかりと考えて構築を組むことができていたと思います。また、年々構築の組み方のノウハウが蓄積されていっている感じがして成長を感じています。これからもしっかりと意図を持った構築選択ができるように努力していきたいです。